ボストンの歩き方

2016年MIT入学の学部二年の日記帳

宿題は大変だ

アメリカの大学が忙しいっていうのはよく聞く話だと思います。そしてその原因の一つが宿題だということも。ということで今日はMITでの課題がどんな感じかについて書いていきたいと思います。

 

1. Problem Sets

最も多くあるタイプの宿題。これは毎週出される問題何問かを解いて提出するといものです。授業によってスタイルは異なり、物理や生物のように計算問題・理論問題を解くものから、CS(Computer Science)や神経科学のようにcodingの宿題がでるものもあります。かかる時間も様々で2,3時間ほどで解き終わるものもあれば、coding

 

や数学などで10時間以上かかるようなものもあるわけです。

もちろんただやれというわけではなく、教授やTAのoffice hourが週に1,2時間ずつあり、みんな積極的にその時間を活用して質問をしにいっています。また、Psetのある授業の多くはその他に中間試験が学期中に3-4個あり、Pset、中間試験、期末試験を合わせた総合評価をされる場合がほとんどです。

 

2.  Essay

文系の授業でよくあるのがエッセイの宿題です。学期に2,3本ほど3,4ページほどの小論文を書くわけです。僕がとった授業だと24.02: Morals of Good Life、24.03: Ethics of Foodなど哲学の授業で、授業で論じられた内容に関して学んだことをもとに自分の意見を論じるという形式が多かったです。ちなみに24.03のEthics of Foodとは何ぞやと思う人がいるかもしれませんが、これは倫理学の諸学説等を食べ物というテーマを通して紹介するというもので、動物を食べることに関する命の倫理観や飢餓や労働搾取に対する私たちの義務など多角的に論じる授業でシンプルに面白かったです。

エッセイの授業で僕がよかったのはrevisionのプロセスがあるということです。まず第一稿を提出し採点されたあと教授とそのペーパーについてディスカッションする機会があり、そこでの会話をもとに第二稿を書くというプロセスで、ためになるわけです。

ただ一学期にエッセイ数本ってゆとりじゃんと思うかもしれませんが、こういう授業はだいたいディスカッションベースで、毎週50-100ページほどのreadingも課されますので要注意。

 

3. Project・Lab

僕が一番好きなタイプの授業で、ラボでの実験であったり、プロジェクトにいそしんだりするものです。例えば僕が先学期とった20.309: Instrumentation and Measurement of Biological Systemは生物学に欠かせない機械をつくるというもので前半は蛍光顕微鏡を一から設計してその映像が物の動きをトレースするプログラムを作る課題でした。後半は一転して電子回路をいじる授業となり、PCRマシンチックなもの(下の写真)を作るのが課題となりました。ラボスペースは休日関係なく毎日13時から21時まで空いており先生が誰か知らいるので、空き時間にチームメートと集まり、期日まで完成させるべく頑張るといった感じです。自分で試行錯誤しなければいけない部分が多く週10時間以上ラボで作業をしていた気がしますが、学ぶものは大きかったです。特にいつでも気軽にプロの先生方に質問できることでめちゃくちゃ勉強になりました。f:id:sueoka-echidna-yotaro:20180618080013j:plain

逆に文系のプロジェクトの授業もあります。これも先学期とった授業EC.717:Dlab-Educationは教育に関する課題に対する解決策をチームで話しあい考えるというものでした。僕のチームの課題はタイにおいて仏教的文化背景でも通用するエンジニアリングの初等教育への盛り込み方というものでした。実際にタイの現地パートナーと頻繁にスカイプしたり、ボストン周辺の小中学校でのインタビューをしたりと授業外でチームで集まる時間が週3,4時間ほどあり忙しかったです。ただ学期の最後に50ページに及ぼ計画書を完成させたときは達成感はすごかったですね。今年の8月には実際にタイにいってこのカリキュラムに関する2週間のワークショップをするのでそれも楽しみです。

 

ではでは